『空爆論』を眼差しかえす試み
post on : 2023.02.06
みなさま
研究企画委員会イベントよりのご案内があります。奮ってご参加ください。
【成城大学グローカル研究センター/カルチュラル・スタディーズ学会主催シンポジウム】
『空爆論』を眼差しかえす試み
日時:2023年2月23日 15:00~17:00
場所:成城大学3号館大会議室(3階)
登壇者
吉見俊哉(講演者・東京大学教員)
大尾侑子(司会者・東京経済大学教員)
内容
2022年2月24日にロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、カルスタ学会において、この出来事を真正面から取りあげた研究は、決して多いとはいえない。しかし、「メディアと戦争」という問題設定は、2001年の911以降、吉見をはじめとする論者が議論を積み重ねてきた。むしろ、その視座は現在において、ジェンダーや人種、フェミニズムの議論のなかで、「見ること」の政治・暴力性や「まなざし」の権力性を問うかたちで引き継がれているともいえるが、同書の刊行を一つの契機に、もう一度「原点」に戻りつつ、ただし吉見が指摘するように、これまでの戦争をめぐる「メディア表象」の分析・研究からは少し距離を置いたところから、メディア研究と歴史研究の接合は出来ないだろうか。
なお、今回は著者の吉見氏と司会に歴史社会学・メディア史の大尾侑子氏をお招きし、同書を基礎に議論をおこなう予定だが、二回目は「空爆」を受ける側の営み・東京武蔵野市にあった「中島飛行機武蔵製作所」というローカルな地点からの眼差しから「日本空爆」について捉える研究を重ねている「武蔵野ふるさと歴史館」の高野弘之学芸員を講師役に迎えることを考えている。