概要

カルチュラル・タイフーンとは何か?

カルチュラル・タイフーン――2003年からはじまった、アジアにおける最大規模のカルチュラル・スタディーズ・ギャザリングのひとつ。その特徴として、「開かれた、ボトムアップの、自由な精神を愛する人びとの集まり」であることが挙げられます。カルチュラル・タイフーンは、カルチュラル・スタディーズの研究者がそれぞれの研究を報告する場であると同時に、さまざまな社会問題に取り組む活動家や表現者がそれぞれのアイデアを出し合い交流するための場でもあるのです。その意味で、カルチュラル・タイフーンは、〈理論/実践〉という対立軸を超えた、新しい〈知〉の形を作り出すための実験的な試み(=「現場」)なのです。

「たまる? たまらん!」

今回が11回目となるカルチュラル・タイフーンは、2013年7月12日(金)~14日(日)の3日間にわたっておこなわれます。その開催場所となる東京経済大学は、「多摩」と呼ばれる東京都西部の国分寺市に位置しています。その地域には、佐藤文明が『未完の多摩共和国―新選組と民権の郷』(凱風社、2005年)で描いている、「権力の抑圧への民衆的な抵抗」という伝統と歴史があります。今回のカルチュラル・タイフーンでは、「多摩」における「抑圧への抵抗」を彷彿させるかのような「たまる? たまらん!」(「あきらめる? あきらめない!」「溜まる?溜まらない!」「集まる、集まらない」などなどいろいろ含意できます)がキャッチコピーになっています。そして、そこに含まれるメッセージは、今回のカルチュラル・タイフーンの礎になる5つのテーマと蜘蛛の巣状に交錯するのです。

  1. アンチ-デジタル時代の身体と人文学の危機
  2. ポスト-資本主義:貧困、移民、ユースカルチャー
  3. 復興という言葉への違和感
  4. 抗うアジアの表現と情動――オルタナティブな〈記憶-歴史〉を再-想像する
  5. 対抗と結託のせめぎ合い――デモクラシーは死後の生を持つのか?

いま、カルチュラル・タイフーンをやること

のちに「3.11」と呼ばれるようになった、東日本大震災が引き起こした「出来事」――地震と津波の被害、それにともなう原子力発電所事故による危機的事態――を抜きにして、現在の日本における社会・政治・文化状況を考えることは不可能でしょう。そして、この「出来事」を境にして、「何が変わり、何が変わっていないのか」という評価については、注意深く検討を重ねる必要があります。もっとも、民主主義を求める大衆的な運動の高まりがある一方で、この国における犠牲や排除の構造が問われない限り、「何が変わり、何が変わっていないのか」を検証することはできません。いずれにしても、ポスト「3.11」の社会を生きるわたしたちが、デジタル化されたグローバル資本主義、抗うアジアの未来像、さらには表象的な民主主義の危機といった諸問題を無視できない状況に直面していることは間違いありません。今回のカルチュラル・タイフーンは、「抑圧への抵抗」の象徴的な場である「多摩」から、日本を、アジアを、さらには世界をまなざす「現場」になるはずです。

開催日時:2013年7月12日(金)~7月14日(日)
開催場所:東京経済大学 国分寺キャンパス

*14日は大学構内の生協が休日で、近隣にも適当な食堂等がございません。お手数をおかけしますが、ご参加の方は各自昼食のご用意をお願いいたします。

参加費
一般・学生: 2,000円
専任教員:  5,000円
*展示物(ブースを含む)の観覧は無料です。

カルチュラル・タイフーン2013 実行委員会

実行委員長
本橋哲也(東京経済大学)
顧問
渡辺潤(東京経済大学)
学内渉外
山田晴通(東京経済大学)
事務局長
宮入恭平(法政大学)
事務局次長
須納瀬淳(一橋大学)
山中雅大(東京経済大学)
パネル部門
高橋絢子(一橋大学)
高原太一(東京外国語大学)
ブース部門
唐川恵美子(東京外国語大学)
清水友理子(一橋大学)
通訳
有元健(国際基督教大学)
ウェブサイト運営
光岡寿郎(東京経済大学)
上岡誠二(芸術活動家)
広報
山本敦久(成城大学)
デザイン
インテリパンク(RLL)