移民/労働/貧困


  日時:7月23日(土) 13:00-15:00 場所:メインホール
メインパネル1:移民/労働/貧困 
蜂起:感性のイメージ
 2011年現在わたしたちの日々の行動、思考様式におけるあらたな展開が試されようとしている。アラブとヨーロッパを舞台に連鎖的に波及している民衆反乱は、多様な様態を示しつつも世界史の転換を示唆する新しさに充ちている。人類史的事件とよぶべき3.11以降の日本においても、生存をかけた民衆の直接行動がこれも多様なかたちで展開されている。いま問われているのは、これらの運動を結びつけ、普遍化する作業である。そのキーワードとして「蜂起」をあげたい。 
 現代の蜂起の経験に共通するのは、革命によってその力をやがて譲りわたすことになる予備段階ではないということであり、また国家への社会的施策の要求にも還元することはできないということである。現代の蜂起は、独自の存在意義をもつものであり、奪われた土地、街路、みずからの疎外された身体と労働をとりもどすための「自己組織化」の第一歩という性格を帯びている。それは、社会が解体されつくし諸装置のみの作動する状態(Tiqqun)、すなわち、孤立を強いられ知から感情にいたるまですべてを管理された身体が、べつの生を組織化する集合的な契機といえるのである。

 本パネルでは、まず、映画を上映し、具体的な蜂起のイメージを共有する。そして以下の問いを議論する。

・ 蜂起はどのような時空間を生み出すのか、それを映像は記録しうるか。
・ ある場所の蜂起は、いかに継続しうるか、あるいは他所に伝播しうるか。

 これらの議論の具体的な参照点のひとつが、大阪の釜ヶ崎である。釜ヶ崎は移動する下層労働者のまちであり、そこでは労働者の集合的感情が「暴動」という形をもって幾度も生起してきた。1961年の第一次釜ヶ崎暴動から50年目の今日、もう一度、その始点に立ち返ってみたい。ただし、それは参照点のひとつでしかない。あらゆる蜂起に共通する身体の所作、集団のリズム、時間の流れや切断があり、そこにたちあらわれる契機は、たとえごくわずかの持続しかもたなかったにしても、危機を生きるわたしたちに未来をかいまみせてくれているのではないか。本パネルでは、蜂起をイメージとして捉える試行からはじめ、その現代的意義を議論したい。
パネリスト1 中村 葉子 (大阪府立大学/中崎町ドキュメンタリー・スペース)
パネリスト2 原口 剛 (大阪市立大学)
パネリスト3 マニュエル・ヤン (トレド大学)
司会・コメンテーター;酒井 隆史 (大阪府立大学)


  日時:7月23日(土) 15:30-17:00   場所:パネルルーム1
「外国人労働者」の / による / のための表象
パネリスト1
〈英語〉
The End of Work?: "Game of Motives" as Performance of Social Immobility
Jupiter T. C. Chan (City University of Hong Kong)
パネリスト2
〈日本語〉
不安定な都市(日本在住の日系労働者達)
石橋 英之 (写真家)
司会:川端 浩平 (京都大学)


  日時:7月23日(土) 17:30-19:00   場所:パネルルーム1
「ナショナル」な歴史と「マイノリティ」の構築
パネリスト1
〈日本語/英語〉
闇市を巡る歴史意識と戦後在日アイデンティティ
ジョエル・マシューズ (ニューヨーク大学)
パネリスト2
〈日本語〉
アメリカ社会学におけるオリエンタリズムの構築-人種関係調査において日系移民が社会学者に与えた影響
上林 朋広 (一橋大学)
※ 上林さんの都合によりキャンセルとなりました。
パネリスト3
〈英語〉
The Possibility of New Reading of a Travelogue: Nostalgia and Modernity in Shuichi Kato's Travelogue from Uzbekistan, Croatia and Kerala
Maja Vodopivec (Tokyo University of Foreign Studies)
司会:酒井 隆史 (大阪府立大学)


  日時:7月24日(日) 10:30-12:00   場所:パネルルーム3
他者の労働、労働の他者
パネリスト1
〈英語〉
Burmese Migrant Workers and its Religious Ritual in Thailand
Siriporn Somboonboorana (Jawaharlal Nehru University)
パネリスト2
〈英語〉
The Popularization of International Volunteering in Taiwan, Idealism or Self-Interest?
Kao Chieh (Gordon)(National Taiwan Normal University)
パネリスト3
〈日本語〉
障害者運動と労働の価値: 生存と労働との価値序列について
野崎 泰信 (立命館大学)
司会:毛利 嘉孝 (東京藝術大学)


  日時:7月24日(日) 13:30-15:00   場所:パネルルーム3
海上の道、船上の労働者
司会/
パネリスト1
〈日本語/英語〉
『蟹工船』ブームにおける「海」の忘却について
栢木 清吾 (神戸大学)
パネリスト2
〈日本語〉
ドキュメンタリー映画におけるアジアのなかの沖縄 : 海を方法とする映像の可能性
中村 葉子 (大阪府立大学 / 中崎町ドキュメンタリー・スペース)
パネリスト3
〈日本語〉
太平洋の船乗りと近代日本国家の系譜学:「ジョン・マン」と「ベン・ピーズ」をめぐって
石原 俊 (明治学院大学)