Cultural Typhoonとは?

 カルチュラル・タイフーンは、既存の学会やシンポジウムの形式にとらわれず、様々な立場の人々が互いにフラットな関係のもと、発表と対話をおこなう文化イベントです。 大学内外の研究者、社会活動に関わる実践者、多彩な表現活動をおこなうアーティストが、自由闊達な意見交換と知的創出の場を共に作り上げることを目指しています。

 カルチュラル・タイフーン(文化台風)とは、第1回大会の準備会議の折、実際に台風が襲来した逸話にちなんで命名されました。 周囲の物を巻き込みながら前進する台風を見習って、「大学」という制度が周りに設けがちな壁を吹き飛ばそう。 その外部でおこっている様々な文化的、政治的、経済的、社会的運動を巻き込み、逆にそれらに積極的に巻き込まれることで、文化研究が学問的ルーティンワークのなかに引篭もってしまう傾向に対して常に自己批判的であろう。 台風を模したネーミングに込められたのは、そのような思いでした。

 このような考えは、カルチュラル・タイフーンというイベントの構成にも反映されています。 多方面で文化活動に従事する人々が、専門分野の垣根を越え、互いの仕事を通じて知的な対話が促進されるように、研究者や活動家が発表・報告をおこなうパネル部門とは別に、アーティストなどが展示・パフォーマンスを通して情報を発信するブース部門が設けられています。 世界で起きている諸問題に学術的に対峙する場を提供するだけでなく、社会実践と文化表現の「現場」をその内に含んでいること、この点にこそ既存の学会と大きく異なるカルチュラル・タイフーンの特徴があるといえるでしょう。

 カルチュラル・タイフーンは2003年の第1回大会以来、年に一度のペースで開かれ、東京、沖縄、京都、名古屋、仙台と日本各地を巡業してきました。 今回の神戸大会で9回目を迎えます。ひとつの決まった所に居を定めず、毎年場所を変えて開催きたことで、グローバルな規模で進展する様々な問題に共同で取り組むだけでなく、ローカルな次元での動向にも同様に細心の注意を向ける気風が育まれています。

 また、カルチュラル・タイフーンは、アジアをはじめ世界中から参加者が集う、国籍を越えた交流の場ともなってきています。 日本語、英語はもちろん朝鮮語、中国語などがあちらこちらで飛び交うポリグロットな空間を作り出しています。 すでに台風は日本という国の枠をも吹き飛ばし、ますますその勢力を拡大しています。


カルチュラル・タイフーンのこれまでの軌跡については、 「過去の大会」をご覧ください。